病室に薬が届くまで
こんにちは^^
いつもアルココブログを御覧いただきありがとうございます。
本日は、一般の方や保険薬局薬剤師の皆さんに
「病室に薬が届くまで」をお伝えします^^^^
みなさんが入院している病室におくすりが届くと思うのですが
それまでの流れを書きたいと思います。
ではやっていきましょう!
私のプロフィールは以下の通りです^^
興味があれば御覧ください。
入院したときに・・・
みなさんが入院されたときに・・・

だから入院したこと無いんやて。

・・・・・・
持っていた薬やお薬手帳を看護師さんに預けませんか?
我々医療従事者は患者さんが持参した薬として「持参薬」と呼んでいます。
さて、ではそのお預かりした「持参薬」をどうするのでしょうか?
持参薬の使い方①
まずお預かりした薬は、用法用量、薬の種類、飲み合わせ、錠数など
様々なことを確認します。
入院した後も定期的に服用していた薬は、飲み続ける必要があります。
(入院した理由によりお休みする薬もあります。)
このブロックでは
「入院した病院で、新たに持参薬と似た薬を処方するお話です。」

持参した薬そのまま使えば良いやん。

それがだめなんだよ。
少し解説すると、日本の病院の多くははDPC(包括評価制度)というものを採用しています。
DPCを採用している病院では、基本的に持参薬を入院中に使うことは出来ません。
引用先はコチラ
※例外(入院経機薬でなければ使用可能)もありますが、ここでは触れません。
入院している施設で、あなたが持参した薬を処方する際に
院内で処方できるのか、そうではないのかをまずは調べる必要があります。
この仕事を持参薬鑑別と言います。

鑑別ってなんや?これか?


ちょっと違うな
持参薬鑑別は我々病院薬剤師の大事な仕事の一つです。
鑑別を行った後は、採用薬であれば、どの薬を出せばよいか確認します。
ここで、採用薬について説明します。
それぞれの病院では、院内外で使用できる薬剤を決めています。
世の中に販売されている薬を無限に使えるということではないんですね。
この使用できる薬剤のことを「採用薬」と言います。

話を元に戻すと。。。
患者さんが持参した薬を、「鑑別」し院内の「採用薬」で代替えできるものは
入院中にそれを使用してもらいます。
下に例を示します。
【Aさんが持参した薬剤の鑑別結果】
持参薬 | 用法・用量 | 採用 | 代替え薬 |
アムロジピン錠2.5mg | 1錠分1 朝食後 | 有り | |
ランソプラゾール錠OD15mg | 1錠分1 朝食後 | 無し | ラベプラゾールNa錠10mg 等 |
エリキュース®錠5mg | 2錠分2 朝夕食後 | 有り |
上の鑑別結果を確認すると
アムロジピン錠という血圧を下げる薬と
エリキュース®錠という血液サラサラの薬は
「採用」しているので、そのまま院内でも処方できます。
が、ランソプラゾール錠はこの病院で採用していないので、
類似薬としてラベプラゾールNa錠が推奨されています。
そして、
鑑別結果が医師に伝えられ、処方入力となるわけです。

持参薬の使い方②
上に書いたDPC(包括評価制度)ではない病院は
持参薬を使うことが出来ます。
※注意点:DPC病院であっても持参薬を使用することは出来ますが、今回は触れません。
病室へ薬を持っていく
上に書いた①もしくは②の方法で薬が処方され
病棟に払い出された後は
看護師さんが病室に持っていきます。
①の場合はランソプラゾール錠がラベプラゾール錠に変わるので
見たことがない薬を服用することになり
不安を覚えることがるかもしれません。

いつもの薬じゃないよ!!間違ったのかい?

採用がちがk

おだまり!!!!

・・・・・・
というやり取りにならないように
病棟の薬剤師や看護師さんは
患者さんに丁寧に薬の説明をしているのです。
◯◯が□□に変わっています、とかね。
もしこのような説明がない場合や不安なことがあれば
病棟薬剤師を病室に呼んでもらうように看護師さんに頼んでみてください^^^
まとめ
なんとなく入院した後に、どうやって薬が処方され
病室まで届くのか分かったでしょうか。
みなさんの入院生活は、通常の環境と異なり
また、治療を行うことでストレスの連続だと思います。
看護師さんは生活の面で、薬剤師は薬の面で安心して入院生活を送れるように
サポートしています。
ぜひ、薬のことで困ったときは薬剤師を頼ってくださいね^^
次回はお薬手帳について書こうと思います。
では^^